長きにわたり、地域の皆さまに親しんでいただいているこの桜は、
どちらの木も樹齢が70年から80年を迎えております。
しかしながら、近年は少しずつ樹勢が弱まり、
心配な様子が見られるようになっておりました。
昨年の秋には、強風により大きな枝が複数折れてしまい、
防災上の観点から対策をとる必要が生じました。
そのため、今年の1月に、山門を入って左右にそびえていたソメイヨシノの枝を
大幅に伐採いたしました。今まで美しい花を咲かせてくれていた枝を伐採するのは、
とても胸の痛む決断でした。
例年、五分咲き頃になると夜にはライトアップを行い、
その艶やかな姿を皆さまにご覧いただいておりましたが、
今年は、桜の姿が例年に比べて半分以下となってしまっております。
そのため、大変残念ではありますが、今年のライトアップは見送らせていただくことにいたしました。
毎年楽しみにしてくださっている皆さまには、
誠に申し訳なく、心よりお詫び申し上げます。
ただ、桜の木は生きております。
これからまたゆっくりと枝葉を伸ばし、いつの日か再び、
皆さまに春の夜を照らす光景をお届けできるよう、大切に育ててまいります。
何卒、事情をご賢察のうえ、ご理解賜りますようお願い申し上げます。
これからも、どうかあたたかく見守っていただければ幸いです。
合掌